
人々が古代から探し求めてきた不老長寿の秘密に、胎盤利用が関わっていたことをご存知ですか?本記事では、胎盤利用の歴史を紐解いていくと、胎盤が治療薬として『肝機能改善』と『更年期障害・乳汁分泌促進』の効能効果があることがわかりました。
さあ、胎盤の謎めいた世界へと足を踏み入れましょう!
参照元:公益財団法人 日本健康・栄養食品協会 プラセンタ食品 JHFA 品解説書
漢方薬として利用された胎盤

中国では、古代の秦の始皇帝が『不老長寿の妙薬』として胎盤を利用していたと言われています。7世紀頃の書物『本草拾遺(ほんぞうしゅうい)』では、胎盤が医薬品の原料として紹介され、『人胞・胞衣』という名称で記載されています。これは16世紀にまとめられたものです。また、『本草綱目(ほんぞうこうもく)』には『紫河車(しかしゃ)』という名称で収載され、『安心・養血・益気・補精・解毒・補血』などの目的で利用されていました。現在でも、これらの漢方薬の中には『大造丸』『混元丹』『補天丸』などに胎盤が引き継がれています。
胎盤利用による組織療法の劇的な進化

20世紀に入り、胎盤の利用は劇的に進化しました。ソビエト連邦ウクライナ共和国オデッサ医科大学のフィラトフ教授は『生体刺激素』の研究を通じて組織療法にたどり着きました。冷凍した健康な組織を皮膚に埋め込むことで、多くの難治性の疾患に効果があることが分かりました。この治療法は角膜から始まり、最終的には胎盤の利用に至りました。胎盤は身体の機能を活発にするだけでなく、病態部分の治療を促進する作用も強いため、このソビエトで開発された医療行為が中国を経由して日本に伝えられました。
昭和時代の日本における胎盤利用

日本でも昭和30年代後半から40年代前半にかけて、全国の病院で胎盤の組織療法が「埋没療法」として行われてきました。胎盤医療研究会などの研究会も組織化されました。
しかし、病院で胎盤を埋没処理することの困難さから、次第に埋没療法は衰退し、現在では取り組んでいる医師も少なくなりました。
稗田憲太郎教授は胎盤そのものを利用するのではなく、エキスを抽出して注射薬として利用することを考え、その開発に成功しました。1959年には肝硬変の治療薬として承認されました。複数の注射薬が市販されましたが、現在では『肝機能改善』と『更年期障害・乳汁分泌促進』の効能効果が認められています。
医療用注射薬から一般製品への進化

胎盤からは臓器でありながら有用な成分を抽出することができたため、その利用範囲も広がりました。胎盤のエキスは錠剤やドリンク剤として市販され、滋養強壮の一般的な製品として認可されるようになりました。また、医薬品分野では、胎盤のエキスが薬用化粧品の『美白』の有効成分として承認されています。現在の日本においては、医療用の胎盤は注射薬に限定され、人間の胎盤が使用されます。一方、経口剤や外用剤にはブタの胎盤が使用され、さまざまな分野で利用されています。
胎盤の形状は種によって異なるものの、組成や成分には大きな差がないとされています。実際に、研究機関などでの研究により、製造方法や形状が同じであれば、胎盤エキスやエキス末の組成や薬効はほぼ同じであることが確認されています。これにより、胎盤由来の製品は安定した品質と効果を保つことができます。
まとめ 胎盤の歴史と今後の展開

胎盤の利用は、古代中国から始まり、ソビエト連邦を経て日本に伝わりました。その後、医療や美容分野での研究や開発が進み、さまざまな形態で胎盤の有効性が実証されてきました。現在では、胎盤由来の製品が医療や一般の健康補助として広く利用されることになり、さらなる胎盤の活躍が期待されます。

